長谷川 陽子

Art &
Word &
Paformance &
Collaboration of five senses.


五感の相互作用

Soup of Voice -the gate-
2022.8 Hase

メディアアート| 澤田真吾
絵 画| 青山祐功
言 葉| 長谷川陽子
陶 芸| 山本憲卓

Soup of Voice -the gate-

2022.8 Hase

メディアアート| 澤田真吾
絵 画| 青山祐功
言 葉| 長谷川陽子
陶 芸| 山本憲卓

外側へのコミュニケーションの
ツールとしての、言葉。
内側への探索としての言語。
文字そのものが発動する能力。
インタラクティブに共鳴していく
"あわい"の中で、
時空間を超えながら
絶え間なく流れゆく全面と一点を、
日本語という角度から探る。

根源より
口に発し
空気を越えて
息の存在を顕にする

古より受け渡され
今を介して
永劫に普くたゆたう

大きなものから告げられて
合図となり
こころの浦に
消えるもの
残るもの

響きとなって
のこすもの


中心をめぐり
丸いものを転がすように
流れのまま運ばれる

空白は祝詞によって満たされ広まり
語り継がれるきめ細やかな舞の解釈

専らある地点で内と外の旋律を聞く

芯に授かり譲られる
意図のないところでのみ
つたっていく

あちらとこちらから流れているような
時のすきまに

一途な光がこぼれ出て
しばらく静かにうかがうあいだ

人の仲も空の中も
向かい合う一瞬の機会に小休止

連なる狭間はちょうどの良い安寧へ

天の上から地の下へ熟し
覆いかぶさる幻想の
億の想いのその奥に
淡い光を掴んでいる

そらんじて
碧いひろい輪の音色を
拠りどころとして
伸びていく

源から泉し
時のないところで溢れ出る

すべての中に
彼方があり
空を取りはらい
耳を澄ます

熱を帯びて
むつまじく
和らいで
溶け合って
隔てなく
混じり合う

夏の火の祝福は
滑らかに均衡を保ち
のどかなる行方を

状態の変容は自在に
受け入れることを待つ
そうであったかもしれない事さえ
時を越えて
味わいを通じ
すきとおる

円環茶会

2022.5.1 Hase

聖 歌| 太田美帆
珈 琲| 音叉堂喫茶室
言 葉| 長谷川陽子
菓 子| Kinone
| 卉奏
文 字| hase
写 真| 鈴木達也

潤いをもつ ゆらぎ
乾いてゆく あかり

ひとつめの波が生まれる時
ひとひらの木の葉が枯れ落ちて
ここでは少し優しさが歩く

道すじに沿った先の響きは
夜を取り込み
身体に溶け合い
羽は弧を描いて
白い明るさへ還る

照らされていることの
数センチの変化の
密やかな気付きを

撫でられる時に撫でている
内にあるものは外にある

潤いをもつ あかり
乾いてゆく ゆらぎ

全てを忘れる時に
全てを思い出し

何も考えなくとも
祝福は降りてくる
受け取るうつわは
既にここに

円環茶会

2021.11.14 Hase

| 太田美帆
珈 琲| 音叉堂喫茶室
言 葉| 長谷川陽子
菓 子| Kinone

円環

まろやかな線を辿り
白へ続くいりぐち

石の響きを
星へ飛ばして
土を渡って
夜に出る

風によって時が変わり
はこばれてゆく光の粒
影ゆく闇の美しさも
秘めずにいることを

トツとトツ
ポツとポツ
落として ろ過して 掬いとる

沈黙は祝福としてすれ違い
漕いでゆく
身体の内のリズムの先へ

まるい淵に漂う彩り
捕まえられず
手に入れたいもの
知らないうちに
誰かの救いと交じり合い

清寂はつぶらな
幾層に連なり
何かに照らされる輝きは
地に鳴り響く聴こえずにいる音

石の響きを
星へ飛ばして
土を渡って
夜に出る

不完全な祈りも
満ち欠ける気配も

全ては幻にしかすぎないことを
それはとてつもなく豊かなことを

写 真| 鈴木達也

香譜アトリエ

code E = ミの音の香りと言葉
2022.2 Style Hug Gallery

| かほりとともに、
言 葉| 長谷川陽子

Sudachi
露に眠り 反射するひらめき
 包まれゆく光は はにかんだ音色

Hinoki leaf
想い出はくすぐられ
にっこりとした気泡の行方
  凛とした空気のそばを
  新しい手で撫でる

Kyara
内にある深いところの智恵
はるかな余韻が積み重なり
浮かび 漂い 遊び 消えて
  本来の優しさとして時を巡る

......

香譜アトリエ

code D = レの音の香りと言葉
2021.9 Style Hug Gallery

| かほりとともに、
言 葉| 長谷川陽子
和菓子| なの

Citronella
夜に入る 波のような滑らかさを綴じて
 誰も見ることのできない 生命の巡り

Violet
真空にしていた 春のなみだは
 階段を登ったところ 立体的なひかり

Vanilla
時間からはずれたところ 振り返って
 思いもよらない 恵みのうつわ

Moss
ひとつまみのユーモアと
 遊び心をスパイスに 源へ潜り 響き合う

......

音の儀式

2021.8 Hase

| 岩川光
| かほりとともに、
| 長谷川陽子
絵画・空間| 小野さやか

在る かのように 見える 涙
波の中の響きも
石の中の流れも
香りの立ち振る舞いも

夢が歩く時を許容して
そこ此処に光る闇の淵

海を宿した身体より
朱の粒子が満ちみちて
ひとつ
張りつめた朱の
ウラとオモテの無い体験

水滴は苔になり
宙が開く
着せ替えと抜け殻で遊ぶ
軸を取られた琥珀糖の音

ありふれた両極を交差する点に
つぼみがまだ見ぬ色素を秘めている
いつか文字の姿が
柔らかに立つことを

泉のように湧き出でる何かたち
数センチ入れ替わってみたら
一目散に舞い散って
全体のひとかけらへ

桃と桃色の夕陽の違い
時間を早く歩いたとして
可能性の全てがここにあり
何にもまして
それ以外無いということ
あくる日の朝に
音が合う

土上人のあそび

2020.9 岩田商店 gallery

| かほりとともに、
| 深田涼
絵画・詩| 長谷川陽子
パン職人| 寺園紗也

天の間の詩

真空のどこかに声が遊ぶ
淡い ところを感じるための
濃いも薄いも儚いも

すっからかんの宙ぶらりん
ひかりと闇の間柄

葉脈と文脈をつくって
軽やかな仕掛けに気づいたら
こころよい夕立も味わうために

白いよろこびとともに降りていく
風に揺れるものが見える世界へ
つかの間の衣装をまとう
ただ中のいま

土を味わう

言葉と香りとうつわとパン
2020.9 Freibäcker SAYA

| かほりとともに、
| 深田涼
| 長谷川陽子
パン職人| 寺園紗也

往復書簡のしずく

2020.2 Enne

| かほりとともに、
絵画・詩| 長谷川陽子

さわれない感動を
シューシューと音をたてて
なまあたたかい空気の中に
暗闇に無数の金色
大きなものに食べられてしまいそうな
ものすごく懐かしい感覚と
はっきりとした生きている実感と
それもまた幻だという確信と
永遠に続くようなその時間の景色
さわれない感動は
いつでも いつまでも取り出せるように
奥深くではないところに。
さまよって遊び続ける
現れたものたちの中へ
ほんとうに消えゆくものなどない
カラクリの中へ
分離された世界を楽しむ
私たちのココロの中に

往復書簡のしずく

調香と言葉のアトリエ
2020.2 Enne

| かほりとともに、
言 葉| 長谷川陽子

0水色
 透明な位置によって 永遠に遊ぶ
 love in a mist / nigella

4ピンク
 ゆりかごの中にいながら
 どのようにでも自由に在る
 gelanium

6パープル
 本来のうつくしさは まやかしの斜め上
 frankincense

......

往復書簡のしずく

香りと言葉の茶会
2020.2 Enne

| かほりとともに、
言 葉| 長谷川陽子
和菓子| なの

森にいた日のこと

香りと言葉の喫茶 “白い森”
2019.5 FLOAT

喫 茶| 音叉堂喫茶室
| かほりとともに、
詩・朗読| 長谷川陽子

白い しろい あわい だいだい
しろい そら しろい 夕焼け
ふかい そよぎ
はなし 木々
風に 葉っぱ
つかめる しろの
うごき
遮断 しゃだん しゃだん
夜には。 たまに 昼にも
くろくなって
しろくなる

アミューズ

季節を掬う
ひとさじの妙
仄暗い彼方の月も
ここにある不思議
懐かしいような
初めてのような
静けさをはかる
夜明けの薄氷

灰色の言葉と料理が交わる皿
2019.2 Happry Mouth

料 理| 田代理恵
言 葉| 長谷川陽子

灰色の言葉と料理が交わる皿

2019.2 Happry Mouth

料 理| 田代理恵
| 長谷川陽子

アミューズ

季節を掬う
ひとさじの妙
仄暗い彼方の月も
ここにある不思議
懐かしいような
初めてのような
静けさをはかる
夜明けの薄氷

絵本「あおくんと
きいろちゃん」の世界へ

2018.7 Enne

| かほりとともに、
物語・朗読| 長谷川陽子

story

あるところに
四角のオレンジちゃんがおりました

...

街灯のように夜を照らしたり
雨上がりには虹のお手伝い
時には太陽と一緒になって

...

桃色のかぜ
黄金色のうた
瑠璃色のひかり

...

characters


カーキくんvetiver


黒さんkuromoji


エンジちゃんylang ylang



...

香りでの体感温度変化

2015.9 The Terminal KYOTO
実験的インスタレーション

| かほりとともに、
空 間| 長谷川陽子

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