アミューズ
季節を掬う
ひとさじの妙
仄暗い彼方の月も
ここにある不思議
懐かしいような
初めてのような
静けさをはかる
夜明けの薄氷
Soup of Voice -the gate-
2022.8 Hase
2022.8 Hase
外側へのコミュニケーションの
ツールとしての、言葉。
内側への探索としての言語。
文字そのものが発動する能力。
インタラクティブに共鳴していく
"あわい"の中で、
時空間を超えながら
絶え間なく流れゆく全面と一点を、
日本語という角度から探る。
根源より
口に発し
空気を越えて
息の存在を顕にする
古より受け渡され
今を介して
永劫に普くたゆたう
大きなものから告げられて
合図となり
こころの浦に
消えるもの
残るもの
響きとなって
のこすもの
聲
伝
傳
中心をめぐり
丸いものを転がすように
流れのまま運ばれる
空白は祝詞によって満たされ広まり
語り継がれるきめ細やかな舞の解釈
専らある地点で内と外の旋律を聞く
芯に授かり譲られる
意図のないところでのみ
つたっていく
間
あちらとこちらから流れているような
時のすきまに
一途な光がこぼれ出て
しばらく静かにうかがうあいだ
人の仲も空の中も
向かい合う一瞬の機会に小休止
連なる狭間はちょうどの良い安寧へ
天の上から地の下へ熟し
覆いかぶさる幻想の
億の想いのその奥に
淡い光を掴んでいる
そらんじて
碧いひろい輪の音色を
拠りどころとして
伸びていく
源から泉し
時のないところで溢れ出る
すべての中に
彼方があり
空を取りはらい
耳を澄ます
宙
融
熱を帯びて
むつまじく
和らいで
溶け合って
隔てなく
混じり合う
夏の火の祝福は
滑らかに均衡を保ち
のどかなる行方を
状態の変容は自在に
受け入れることを待つ
そうであったかもしれない事さえ
時を越えて
味わいを通じ
すきとおる
2022.5.1 Hase
潤いをもつ ゆらぎ
乾いてゆく あかり
ひとつめの波が生まれる時
ひとひらの木の葉が枯れ落ちて
ここでは少し優しさが歩く
道すじに沿った先の響きは
夜を取り込み
身体に溶け合い
羽は弧を描いて
白い明るさへ還る
照らされていることの
数センチの変化の
密やかな気付きを
撫でられる時に撫でている
内にあるものは外にある
潤いをもつ あかり
乾いてゆく ゆらぎ
全てを忘れる時に
全てを思い出し
何も考えなくとも
祝福は降りてくる
受け取るうつわは
既にここに
2021.11.14 Hase
円環
まろやかな線を辿り
白へ続くいりぐち
石の響きを
星へ飛ばして
土を渡って
夜に出る
風によって時が変わり
はこばれてゆく光の粒
影ゆく闇の美しさも
秘めずにいることを
トツとトツ
ポツとポツ
落として ろ過して 掬いとる
沈黙は祝福としてすれ違い
漕いでゆく
身体の内のリズムの先へ
まるい淵に漂う彩り
捕まえられず
手に入れたいもの
知らないうちに
誰かの救いと交じり合い
清寂はつぶらな
幾層に連なり
何かに照らされる輝きは
地に鳴り響く聴こえずにいる音
石の響きを
星へ飛ばして
土を渡って
夜に出る
不完全な祈りも
満ち欠ける気配も
全ては幻にしかすぎないことを
それはとてつもなく豊かなことを
code E = ミの音の香りと言葉
2022.2 Style Hug Gallery
Sudachi充
露に眠り 反射するひらめき
包まれゆく光は はにかんだ音色
Hinoki leaf道
想い出はくすぐられ
にっこりとした気泡の行方
凛とした空気のそばを
新しい手で撫でる
Kyara御
内にある深いところの智恵
はるかな余韻が積み重なり
浮かび 漂い 遊び 消えて
本来の優しさとして時を巡る
......
code D = レの音の香りと言葉
2021.9 Style Hug Gallery
Citronella
夜に入る 波のような滑らかさを綴じて
誰も見ることのできない 生命の巡り
Violet
真空にしていた 春のなみだは
階段を登ったところ 立体的なひかり
Vanilla
時間からはずれたところ 振り返って
思いもよらない 恵みのうつわ
Moss
ひとつまみのユーモアと
遊び心をスパイスに 源へ潜り 響き合う
......
2021.8 Hase
在る かのように 見える 涙
波の中の響きも
石の中の流れも
香りの立ち振る舞いも
夢が歩く時を許容して
そこ此処に光る闇の淵
海を宿した身体より
朱の粒子が満ちみちて
ひとつ
張りつめた朱の
ウラとオモテの無い体験
水滴は苔になり
宙が開く
着せ替えと抜け殻で遊ぶ
軸を取られた琥珀糖の音
ありふれた両極を交差する点に
つぼみがまだ見ぬ色素を秘めている
いつか文字の姿が
柔らかに立つことを
泉のように湧き出でる何かたち
数センチ入れ替わってみたら
一目散に舞い散って
全体のひとかけらへ
桃と桃色の夕陽の違い
時間を早く歩いたとして
可能性の全てがここにあり
何にもまして
それ以外無いということ
あくる日の朝に
音が合う
2020.9 岩田商店 gallery
天の間の詩
真空のどこかに声が遊ぶ
淡い ところを感じるための
濃いも薄いも儚いも
すっからかんの宙ぶらりん
ひかりと闇の間柄
葉脈と文脈をつくって
軽やかな仕掛けに気づいたら
こころよい夕立も味わうために
白いよろこびとともに降りていく
風に揺れるものが見える世界へ
つかの間の衣装をまとう
ただ中のいま
言葉と香りとうつわとパン
2020.9 Freibäcker SAYA
2020.2 Enne
さわれない感動を
シューシューと音をたてて
なまあたたかい空気の中に
暗闇に無数の金色
大きなものに食べられてしまいそうな
ものすごく懐かしい感覚と
はっきりとした生きている実感と
それもまた幻だという確信と
永遠に続くようなその時間の景色
さわれない感動は
いつでも いつまでも取り出せるように
奥深くではないところに。
さまよって遊び続ける
現れたものたちの中へ
ほんとうに消えゆくものなどない
カラクリの中へ
分離された世界を楽しむ
私たちのココロの中に
調香と言葉のアトリエ
2020.2 Enne
0●水色
透明な位置によって 永遠に遊ぶ
love in a mist / nigella
4●ピンク
ゆりかごの中にいながら
どのようにでも自由に在る
gelanium
6●パープル
本来のうつくしさは まやかしの斜め上
frankincense
......
香りと言葉の茶会
2020.2 Enne
香りと言葉の喫茶 “白い森”
2019.5 FLOAT
白い しろい あわい だいだい
しろい そら しろい 夕焼け
ふかい そよぎ
はなし 木々
風に 葉っぱ
つかめる しろの
うごき
遮断 しゃだん しゃだん
夜には。 たまに 昼にも
くろくなって
しろくなる
アミューズ
季節を掬う
ひとさじの妙
仄暗い彼方の月も
ここにある不思議
懐かしいような
初めてのような
静けさをはかる
夜明けの薄氷
灰色の言葉と料理が交わる皿
2019.2 Happry Mouth
2019.2 Happry Mouth
アミューズ
季節を掬う
ひとさじの妙
仄暗い彼方の月も
ここにある不思議
懐かしいような
初めてのような
静けさをはかる
夜明けの薄氷
2018.7 Enne
story
あるところに
四角のオレンジちゃんがおりました
...
街灯のように夜を照らしたり
雨上がりには虹のお手伝い
時には太陽と一緒になって
...
桃色のかぜ
黄金色のうた
瑠璃色のひかり
...
characters
カーキくんvetiver
黒さんkuromoji
エンジちゃんylang ylang
2015.9 The Terminal KYOTO
実験的インスタレーション